PROJECT RCL ZET REQUIEM 第5章

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第5章販売開始

コミックマーケットC105で発刊されたGuiltism様の『PROJECT RCL ZET REQUIEM』第5章に参加させていただきました。
これまでのように挿絵・テキストチェック、表紙(一部)に携わっておりますが、今回は新たに全ページの挿絵の原案一部デザインにも携わりました。


メイキング紹介ページも第5章分の更新を行っております。
後の作業過程を読み進める際などは、よろしければ併せてご覧ください。

PROJECT RCL ZET REQUIEM メイキング掲載ページ:Nova_Dye
PROJECT RCL ZET REQUIEMで「のばでぃ」が手がけたイラストのメイキング掲載ページ。

年末年始は「第4章」まで無料公開

公式サイトにて、電子小説版が2025年1月13日まで無料公開となっております。
年末年始期間での期間限定となっておりますので、よろしければご一読ください。

PrejectRCL ZET REQUIEM:NOVELIZED  コンテンツ一覧|ProjectRCL ZetRequiem
▼これまでのあらすじ ▼第1章 エリア・ゼロの復興に尽力するシエル達の前に、紅き英雄を豊富とさせる男の魔の手が伸びる…… ◆宿命の第1章◆※在庫補充(2023/12) ▼第2章 ついに敵の要塞『ヴァルハラ』に潜入するシエル達。その先で待ち受...

作業に関して

今回はとにかく作業の物量が凄まじいものとなりました。

ほぼ全ページにおいてテキスト、挿絵を担当したような感じなので、主となる作業期間である10月~12月中旬までは、プライベートの時間はほぼRCLZRの作業に釘付け状態となっていました。
この期間の間、個人的な二次創作等のイラストがほぼ投稿できなかった理由の一つです。

また、ストレートネックの症状が本格的に出始めてしまい、体調的に悩み始めていたのもこの頃でしたが、症状の特定ができたので改善策の施行により何とかモチベーション維持をすることができました。今でも毎日ちゃんとストレッチをしています。


しかし、12月の入稿締め切り直前付近で珍しく胃腸風邪を患い2日間強い吐き気でダウンしてしまい、ここぞという時にお力になれなかったことはかなり悔しいと今でも思っております。
当時自分の分まで作業を行っていただいたスタッフの皆様には感謝しかありません。

テキストチェック

まずテキストに関してですが、こちらは割と早い段階で構想が固まっていたようで、早期にテキストチェックの段階へ移行となりました。

第3章から自分が参加して以降、発見される誤字脱字等が大幅に増えたとのことで、メッセージ形式での修正案提示ではなく、オンラインの共有スプレッドシートを用いたやり取りが新たに導入されました。
これにより、修正の可否や漏れを抑えると共に企画者様との間でスムーズにやり取りができるようになり、テキスト面での作業効率は体感ですが飛躍的に向上していました。

早期にチェックができるようになったことで、チェックそのものの総回数も大幅に増えました。
第4章では5回程度でしたが、今回は約10回と2倍以上の回数となり、本文の内容全てが頭に刻まれるほど読み返しとチェックを行う形になりました。

挿絵を作り始めるよりも前に本文に深く触れたことが、後述の挿絵の原案を依頼された理由になっております。

そして第3章からテキストのチェックにも深く関わっていることから、「執筆補佐・シナリオ補佐」としてスタッフクレジットに登録されることとなりました。
挿絵や表紙をはじめとした「挿絵・イラスト」との兼任になります。

挿絵

今回は線画や塗りだけでなく、挿絵の原案を担当しております。

各ページ毎の見せ場となるシーンの挿絵の案を描いて提出していくわけですが、5章の編集後記ページにもある通り、今回勉強になったのは「写真的になりすぎない見せ方」というものです。

メイキング紹介ページの挿絵のボツ案を見ていただければわかると思いますが、当初はフカンパースで床を見せるといった傾向が多めでした。
しかしそれだと作画におけるコスト・情報量が肥大化しがちで、他のイラストスタッフの皆様も12月ともなれば多忙となるため、まず確実に締め切りに間に合いません。
また、こうなると非常に写真的な画像となってしまい、物語における情報を伝える「挿絵」としてはやや不適といえます。
そのため、企画者のHi-GO!さんが今回の作画方針を文面化してくださいました。

Hi-GO!さんとは打ち合わせをする機会を設けやすい間柄ですので、一度話し合って、こういった時短における方向性や完成イメージを綿密に練りました。
特に、「アニメのコストカット演出を参考にする」という作画の方針付けと、そのための参考資料を持ち出していただいた点は非常に助かりました。
恐らくこれが、互いのイメージをうまいこと共有しつつ締め切りまでに完成へ漕ぎ着けた理由として最も大きいものだと思います。

そうして作画案を出していくわけですが、やはり数が膨大で11月のプライベート時間の殆どはこれにもっていかれました。(並行してテキストチェックも行っています)

また、挿絵の制作工程は今まで以上に担当が区分けされました。
企画者であり作品のイメージを総括しているHi-GO!さんが塗りと仕上げを担当し、他のイラストスタッフはブラッシュアップ・線画を担当することになりました。自分はこれに加え、前述の通り挿絵の原案も担当しています。

ブラッシュアップに関して自分は殆ど関与しておりません。
というのも、自分の場合はどうしても『エグゼ』『流星』寄りの作画となってしまうので、『ゼロ』『ZX』『ZXA』の世界観の作画は(まだ)できない状態です。
よって、認可された挿絵案のブラッシュアップはそれらの作品の作画が可能なスタッフに一任という形になっていました。実質的には挿絵原案、線画の2つを担当した形です。
何とか『ゼロ』『ZX』『ZXA』作画もできるようにはなりたいところですが…。

原案。『エグゼ』『流星』感が強い。
慣れている方にブラッシュアップをしていただいて完成したもの。

デザイン

テキストと挿絵だけでなく、デザインも一部考えていました。
こちらは本格的に作業が始まり忙しくなるより前の空き時間を使っていたので、ある程度余裕は持てていました。

担当したのは2体分で、「セレッソ(ギガクラッシュ形態)」「グリオサ(オーバードライブ形態)」となります。

まずセレッソのギガクラッシュ形態ですが、セレッソが桜モチーフの中型レプリロイドなので、形態変化でより「桜らしく」することを意識しました。
白基調のボディへの変化は強化・最終形態的な表現としては優秀で、かつ桜っぽい色合いになれるので優先的に取り入れました。
その他、『ゼノブレイド2』に登場した「セイレーン・デバイス」をはじめとしたデバイス群の意匠や機構、『ゼノブレイド3』に登場したアグヌス軍のレウニス(ウルラ、ギュリヌス)なども参考にしています。

オーバードライブ形態のグリオサについては、元々細身でシャープ、高機動型のフォルムの彼をより特化させたいということで、原案では装甲の一部鋭利化脚部の逆関節を提示しました。
前者についてはオーバードライブのフォルム法則を満たさないため却下されましたが、逆関節についてはうまいこと採用されました。

デザイン、特にオーバードライブなどの変形後案を考えるのは結構楽しいです。

グリオサの武器はチェーンロッド、即ち伸縮可能な蛇腹状の剣です。
『ゼノブレイド2』でいえばカグツチの武器。メレフは「蒼炎剣」と名を付けていました。

『エグゼ』ウイルス

『ゼロ3』と『エグゼ4』を通信すると、『エグゼ4』側でシークレットのメガクラスチップ「Zセイバー」が入手できる一方、『ゼロ3』側ではサイバー空間に『エグゼ』のウイルスが3種類登場するというコラボレーション要素があります。
(「Zセイバー」に関しては、『アドバンスドコレクション』公開より前に専用のロットナンバーが判明したという出来事があったり)

今回第5章ではサイバー空間での戦闘がメインとなるので、当時のそれらのコラボレーションをなぞらえて、ゲストとして『エグゼ』のウイルスを出すという方針になりました。

これは自分の大本命みたいなものでして、ウイルスは完全に自分に委任されました。
挿絵案で息を切らしている状態の中で新たにウイルスを制作していくわけですが、忙しい中である意味での「癒し」でしたね。
ウイルスでも『エグゼ』なので、やはり楽しいです。

登場させたウイルスは「メットール系」「カブタンク系」「スウォーディン系」「プクール系」「キラーズアイ系」「ゲイラーク系」「ナイトメア系」7種と各種のランク差分となります。

まず、担当者からの御意向では『ゼロ3』に出た「カブタンク系」「スウォーディン系」「プクール系」は出したいとのことでした。
そして、ロックマンのお馴染みである「メットール系」を含めた計4種の採用となりました。

『エグゼ』プレイヤーなら分かると思いますが、大体これらは『1』『2』のウイルスです。『3』以降がいないので完結しているシリーズからのゲストとしてはやや寂しい。
ということで、『3』『6』から「キラーズアイ系」、『4』『5』からは「ゲイラーク系」、『6』から「ナイトメア系」を自分からお願いしました。
選考基準としては、「原作で敵或いはバトルチップで印象的」「アニメで活躍したり登場頻度が多い」といった点です。

キラーズアイ系は言わずもがなバトルチップの「キラーセンサー系」。Pコード構築やゴーイング・カミングロードコンボなど。
ゲイラーク系はバトルチップや改造カードのB溜めの「ワイドショット系」。範囲が広くて使いやすい。『4』のABDが覚えていて使用頻度からよく使われたプレイヤーも多いのでは。アニメでも『AXESS』以降、水属性ウイルスとして登場機会は多かったように思います。
ナイトメア系はバトルチップ「サモンブラック系」の強さから。ソード系以外無効という大きな特徴もあり、これは「ダークシャドー系」と悩みましたが、アニメ『BEAST』『BEAST+』でファルザー軍や獣化ウイルスとして登場していたこと、『6』から出したいことなどからナイトメア系を選びました。

RCLZRは『ゼロ』『ZX』『ZXA』ユーザー向けの作品ですが、『エグゼ』を知っているプレイヤーには「おっ」となってほしいオマケ的要素です。

ウイルスの作画については、あくまで『エグゼ』のキャラクターなので、塗りはRCL準拠ではなく完全に『エグゼ』です。
また、1枚の挿絵にウイルスをコピペして配置するということなので、ランク1ウイルスのコピペでは見栄えが…と思い、複数ランクの差分を用意しました。
ランクに関しては、『4』『5』のEXや『6』のレアを含めると膨大になるので、ランク1~3とランクSPに絞りました。コピペ数的にも丁度いい数になったと思います。

塗りの『エグゼ』準拠、複数ランクの差分、前述の一部ウイルスの登場は自分からの我儘でしたが、いずれも受け入れてくださいました。
大変感謝です。




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