Nintendo Directでの公式発表
4月2日のNintendo Directにて、「Nintendo Switch2」の全容が明かされた。
また、公式サイトもオープンしている。

発売・スペック情報
メインとなる情報は下記の通り。
- 2025年6月5日発売
- 日本語限定版(リージョンロック版)が49,980円
- 多言語対応版は69,980円
その他、主な本体スペックとしては、
- サイズ:縦116mm×横272mm×厚さ13.9mm(Joy-Con 2接続時)
- 重量:約401g(Joy-Con 2接続時:約534g)
- 画面:静電容量方式タッチスクリーン / 7.9インチ 広色域液晶ディスプレイ
- CPU:NVIDIA社製 カスタムプロセッサー
- 映像出力:最大3840×2160ピクセル 60fps(1920×1080 / 2560×1440ピクセル選択時は120fpsに対応)
- 本体内蔵メモリー容量:256GB
- USB端子:USB Type-C端子 2ポート
- ゲームカード:Switch、Switch2の両タイトルに対応
- microSDスロット:microSD Expressメモリーカードのみ対応(最大2TBまで)
と公開されている。
スペックについて
まず、サイズは現行Switchと比較するとかなり大きく、重い。
メインターゲット層の子供の手に収まるのか…?とも思う。既にSwitch2Liteを望む声も上がっているほど。
そして、ディスプレイは有機ELではないという点に注目。
携帯モードでのプレイでは、有機ELSwitchのような鮮やかな色彩にはならない。(Switch2Liteを出す時はGBA→GBASPでバックライトが採用された時みたく有機EL化でお願いします)
microSDカードに関しても、現状それほど普及していない、次世代型といってもいい「microSD Express」を要求されている。
一方でパフォーマンスにはかなり自身を持っているのか、60fpsのフレームレートを常時安定させ、一部条件下では120fpsまで引き出せるようになっている。
CPUもNVIDIA製のものを起用し、本体内蔵メモリー容量は現行Switchより遥かに多い256GB。
ただ、一から設計し直しているということもあり、Switch初期型のような脆弱性が確認され、修正版の後期型モデルをリリースするといったことや、先述の通り有機EL版やLite版の発売の可能性すらも考えられる。
自分の場合、現行有機Switchでただの一度もモニター接続してプレイしたことがない、即ち常に携帯モードでプレイし続けているので、どちらかというと有機ELを搭載したSwitch2Liteが出てくれればありがたい、と感じる。
一方で、コントローラーのL・Rトリガーが劣化して反応しづらくなっており、これに関して仮にLite版だと本体買い替えor修理となってしまうので、Switch2LiteでもJoy-Con2Liteのようなものは欲しいかもしれない。
価格について
性能面では大きく向上していながら、日本語限定版(リージョンロック版)に関しては税込みで5万円以内に収まっており、現在の日本国内の経済状況を考慮し日本ユーザーに対する配慮がしっかりできている点は非常に好感が持てる。
以前の記事で「国内の需要や経済状況を考えれば、5万円以内には収まった方がユーザーも納得する」旨の内容を記したが、日本語版限定という枠でそれを実現してくれたことはありがたい。
トレンドに入っていた「ソシャゲの天井額」(例:学マス5万、プロセカ6~9万)。
Switch2本体(リージョンロック版)との比較で、ソシャゲの天井がSwitch2に勝っているかと考えるポストが目立ち、その殆どはSwitch2本体に勝てる要素はないとしていた。ソシャゲを引退した身の自分もそう思う。
海外での販売価格が高いことで特にアメリカから批判を受けているようだが「いや、アンタらはiPhoneの値段の高さをこっちに押しつけてるじゃん…他所の国のことに関して文句は言えないはずでは?」ということで、申し訳ないがお互い様では??
転売対策
Switch初期モデルを発売した際、爆発的な転売により凄まじい品薄状態に陥った経験からか、「今回のSwitch2に関してはそのようなことが起こらないようにする」と公式側は述べていた。
特にマイニンテンドーでの抽選販売は、ニンテンドーアカウントで集計しているユーザー毎のゲームプレイ時間、Nintendo Onlineへの加入状況などを用いることで、かなり厳重に転売対策をしている。
驚いたのが、
- 2025年2月28日(金)時点で、Nintendo Switchソフトのプレイ時間が50時間以上であること
- 応募時点で「Nintendo Switch Online」に累積1年以上の加入実績があり、応募時にも加入していること
- ニンテンドーアカウントの「国/地域」設定が「日本」であること
という抽選応募条件であり、「意地でも、転売目的のない真っ当な日本ユーザーに行き渡らせる」という強い意志を感じられる。
応募条件が発表された時点で既に対策不能、という点は思い切った判断で、個人的には英断と思える。
ただ、家電量販店の抽選予約条件がどうなるのかといったところで、こちらはマイニンテンドーアカウントの提示を求めるとしても偽造や借品提示が多そう。身分証明書提示か…?
また、一般販売店は普通に転売ユーザーに利用されることになるのではないか。
ヨーロッパでは
ヨーロッパのマイニンテンドーでの抽選は、転売に行き渡らせない強い意志を持つ日本以上に厳しい条件が課せられている。
というのもヨーロッパでは、
- Nintendo Switch Onlineには2年以上の継続加入が必要
- 購入・課金したSwitchソフトのプレイ時間がより長い人が優先される
といった具合で、Switchを遊び込んでいるプレイヤーが優遇される傾向にある。
プレイ時間の長さは賛否両論あるかもしれないが、個人的にはこの2つの条件は日本でも有効に作用すると思えるので、適用すべきと感じる。
microSD Expressも対策
Switch2の転売がほぼ不可能となったことで阿鼻叫喚状態に陥った転売ユーザー達は、すぐに「microSD Express」の買い占めと転売に走った。
現状ではmicroSD Express自体がそれほど普及していないことを利用しようとしたのだろう。
しかし、任天堂はこの事態を見て直ぐに、
- マイニンテンドーストアにて当面の間、ストアでのNintendo Switch2本体抽選当選者を対象として、Nintendo Switch2専用周辺機器の抽選販売を行う
という対策を打ち出した。
そのうえ価格も約7,000円と、普通に出回っているmicroSD Expressよりも安価な設定となっている。
Switch2関連で転売ユーザーが睨みを利かせることは恐らく不可能だろう。
なお、microSD Expressそのものに関しては、Switch2本体内蔵メモリが256GBだとしても、ROM容量が大きくなるゲームが増えるようなので、やはりmicroSDExpressの必要性は感じる。
互換性
周辺機器の互換性
以下の公式ページで確認可能。

現行SwitchのJoy-Conも使用可能なようだが、本体との接続で充電ができないなどかなり不便。
無難にJoy-Con2を用いた方がいいと思える。
また、本体の充電端子は変わらずUSB Type-C端子なのだが、SwitchのドックはSwitch2では使用できないとのこと。
本体のサイズ的な問題だろうか。
充電用ACアダプターに関しても、「本体の充電はできるが、TVモードで使用できない」とある。
理由は、電力が足りないことによるとのこと。
コントローラーや充電機器周りは大人しくSwitch2モデルを使った方が安全そう。
ソフトの互換性
基本的にはSwitchのソフトをSwitch2でプレイすることは可能。
但し、Switch2専用ソフトはSwitchでプレイできない。
それにあたって、Switchソフトのロード時間がSwitch2では短くなるなどの恩恵が発生する場合がある。
Directの映像では、Switchソフト「ヨッシークラフトワールド」のロード時間がSwitch2ではかなり短くなっていた。
また、一部のソフトでは対応可能か否か不明とされている。
それについては下記の公式ページで確認可能。
少なくとも、自分が所有している全Switchソフトに関しては問題が無かった。

また、「ゲームキューブVC」がSwitch2発売後に登場するが、こちらはSwitch2限定。
通信機能の拡充
『DS』から『3DS』まで存在していた「ボイスチャット」機能が復活。
加えて、自分の姿をゲーム画面に映してプレイする機能も新たに登場。
自分は基本一人プレイなので恩恵を受けることはまずないだろうが、昨今のSNSやソシャゲの流れからこういった機能を実装したように感じられる。
特に、会話しながらプレイが可能という面は明らかに「Discord」を意識していると思える。
とはいえ、新型コロナウイルスにより「自宅での騒音の顕著化」というものが浮き彫り・問題視されるようになった現代で、ゲームをプレイしながら会話を行わせるというのは騒音問題の加速化に繋がってしまうのでは、という懸念がある。
Switch2Edition
SwitchソフトのSwitch2用アップグレート。当然ながらSwitchではプレイ不可。
アップデートには無料から有料のものまで存在し、価格帯も様々。
Switch2EditionとSwitchソフトを合わせた単品も発売するとのこと。
単純にSwitchソフトをSwitch2で読み込むだけでは実現できない「グラフィックレベル向上」「フレームレート向上」や「大幅なロード時間の短縮」などを主としている模様。
また、作品の中にはSwitch2Editionを適用することで新たなストーリーを楽しむことができるものがあるという。
現行全てのSwitchソフトにSwitch2Editionが存在するわけではなく、どのソフトにSwitch2Editionが出るかはメーカーの匙加減、といったところか。
星のカービィ ディスカバリー Nintendo Switch 2 Edition + スターリーワールド

現状公開されているSwitch2Editionの中で、最もその利点を活かしていると思われるソフト。
動作の改善・向上だけでなく、現状のSwitch2Editionの中で唯一「追加ストーリー」が決定している。
ほおばりヘンケイの追加だけでなく、フィールドにも新要素が追加されるなど目新しい要素が目立つ。
自分が期待するSwitch 2 Edition
Directで発表されている最中に思い浮かんだ真っ先に登場すべき作品は、やはり『ゼノブレイド2』。
『ゼノブレイドシリーズ』の中で最古のソフトであり、グラフィックは他のSwitchソフトと比較すれば高い水準ではあるものの、直近作の『3』『クロスDE』と比較すると非常に粗い。
本体の録画機能にすら対応していないという点は、シリーズで最も好きな作品に対し大変申し訳ないがやはり圧倒的な「古さ」を感じさせる。
それらシステム的な面もそうだが、『2』に関しては単体では大方綺麗に終わっているものの、『3』以降の作品が出てきたことで、謎が増えすぎているという点がある。
アルスト側における、
- 次元の亀裂と霧乃獣、霧乃王の出現
- アルストの各国家の問題(特にスペルビア帝国とインヴィディア烈王国、グーラ領)
- クラウスが最後に放った最後の手向けの全容
- ニアの女王着任への経緯
- オリジンの技術(『クロスDE』の地球種汎移民計画のセントラルライフとよく似ており、狭間の深淵に繋がっている節がある)
- メツが復活した経緯
- 2つの世界を繋ぐ光の通信
といった、『2』のエンディングを迎えた後に発生した謎がとにかく多い。
元々は『ゼノブレイド2DE』のようなものを求めていたわけであるが、Switch2はSwitchとソフトの互換性があると告知されたため、これが出るのは望み薄ではと思っていた。
しかし、今回「Switch 2 Edition」が発表され、『星のカービィ ディスカバリー』が追加ストーリーを持つと発表されたことで、この恩恵を受けられる『ゼノブレイドシリーズ』は『ゼノブレイド2』以外に考えられないと直感した。
Switch最古のシステムやグラフィックの刷新、ストーリー追加による生まれた多くの謎の解決ができるからである。
シリーズの売上から見てもこれまでのシリーズで最も多くのユーザーに所有され愛されているのは『ゼノブレイド2』であろうし、Switch 2 Editionの恩恵を受けられるプレイヤーも多いと思われる。
加えて、昨今はポリコレブームなどでデザインが無難・マイルドにされがちで『クロスDE』もリマスターにあたってそうなってしまっているが、「Switch 2 Edition」であればそのデバフのような措置が講じられることはまずないだろう。
『2』本編においても、
- アシストコアスロットの拡張
- 『黄金の国イーラ』のバトルシステムの逆輸入(ミクマリを前衛、セオリを後衛でバトルしたい)
- 『3』『クロスDE』のナビゲーション機能の実装(『黄金の国イーラ』にも適用)
- アクセサリー・ハナライズ以外での衣装変更機能(『クロス』のファッション変更)
- ヒント一覧機能の追加
など、色々とやってほしい要素はある。
いつになるか分からないが、『ゼノブレイド2 Switch 2 Edition』が出てくることを切実に願う。
余談
最近発売された『ゼノブレイドクロスDE』には、現行Switchでは使用されてはいないが、内部に「60fpsモード」が設けられているとのこと。
恐らくSwitch2を見越しての搭載であり、Switch2発売後にSwitch2専用のゲームアップデートで使用可能になると思われる。